ふぃっしゅのーちい 限定500部
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ふぃっしゅのーちい 限定500部

¥2,160 税込

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『ふぃっしゅのーちい』は作者が「夜のない世界」を旅したときに集めた声でできた、詩とも小説ともつかない記録です。 このゆるやかに停止しつづけている世界では「死」がないかわりに、人は「しょくぶつ」になったり、水に落ちて「りょうし」になったりします(「しょくぶつ」も「りょうし」も「ひと」に忌み嫌われているのでそれぞれの収容所に隔離されています)。 神話、奴隷、差別、植民地、機械、植物、生死が交差する世界のあり様は、「夜のない世界」もわたしたちの生きる「夜のある世界」もあまり変わらないことを示唆しています。 植物の言語を日本語に翻訳することで成立した本ですので、難解に思われる向きもありますが、文字だけでなく、絵も豊富で、楽しく、10才でも読めるように仕上がっています。 www.fukudapero.com -------------------- (序文からの抜粋) きみにはまだ名まえがない。名まえがないきみをなんてよんだらいいのか。きみはまだ生まれないわたしたちの娘で、わたしたちがきみに名まえをつけないといけないんだけど、なにも考えてない。まだ名まえがないかわりに、きみには一冊の本がある。 きみがまだ予感にすぎなかったころ、わたしたちは旅をしていた。世界中を2人で旅した。砂漠、ジャングル、山脈、海底。そして夜のない世界があった。夜のない世界には夜だけじゃなくて、色んなものがなかったりあったりしたけど、声だけは、石のした、しょくぶつの枝、水のなか、あらゆるところにあふれていた。 ひとつひとつ声をひろいながら、わたしたちはだまって耳をかたむけていた。これから生まれてくるきみを感じていた。 そうやってあつめた声で、この本ができた。               -------------------- (評・感想) ー ドラッグにキマりながら書いたような、ぶっ飛び方。 ー この本の中で「川」とか「山」という言葉があると、ホントにそれがあるように思う。 描写はなく、その言葉が書いてあるだけなんだけど、 あ、海だ あ、川だ と思ってる。 そういうことを意識しながら読むのははじめてかもしれない。 ー 本とチューニングがあったときに読まないと意味がない本。 ー 読み出したとたん、文字がふわふわ浮き上がって、映像になって溢れ出し、色んな音が鳴り出す。初体験!なんども繰り返し読んでしまう。 ー 昨日から 悩ましいことがあり、今日もまた別件で面倒くさいことがあり、うーむ、という気分で『ふぃっしゅのーちい』を開くと、(これを読んでない人に何かわかるような)形にはならないが、砂に水がしみるように言葉(この本の世界の気配?手触り?)が入る。そして気づいたら、ぼくの気分はもうほぼ解消されていた。この本のおかげか? ー 水墨で描いた抽象画が言葉になったら、きっとこの本になる。 ー 見たことのないスタイルに最初は戸惑うけれど、わからないなりに読みすすめていくと、淡々と流れていくリズムが心地いい。「わかる」んじゃなくて「感じれ」ばいいんだ、て気づく。そうして「おわり」に近づくと、散らばっていた意味のない部品たちが、一気に組み立って動き出すのは、まるで機械が壊れる逆回転のスローモーションを見ているような感覚に陥る。こんな感覚ははじめて。